マン島プロベイト手続き



プロベイトとは、主に欧米で相続の際に使われる用語で「(遺言)検認」を意味します。


生命保険契約などで受取人が指定してあれば、指定された受取人=遺産相続人となるのでプロベイト手続きは不要となりますが、受取人の指定のない場合は遺産相続人を明らかにするところから相続の手続きがスタートすることになります。


この時に特段遺言などがなく法定相続人であれば、遺産分割協議書などを翻訳認証していくことになるのですが

問題となるのは遺言書、特に公正証書遺言ではなく自筆証書遺言が残っていた場合です。


もちろん日本でも自筆証書遺言の内容は裁判所での検認手続きを経て初めて有効となります。これは欧米でのプロベート手続きに相当するものです。


しかし今回マン島での相続手続きにおいて面倒だったのは日本の裁判所によって検認済みとなった自筆証書遺言はそのままマン島裁判所においては有効なものとみなされなかったため再度マン島裁判所でプロベイト手続きを受ける必要があったということです。


その際に、日本の自筆遺言証書の取り扱いとの違いで困惑したことがいくつか発生しました。

例えば、プロベイト手続きを受ける自筆証書遺言に直接マーク(自署)をすることが求められました。日本では自筆証書遺言への書き込みは内容の改ざんなどにあたる可能性があるため一般的にできないとなっていますがマン島裁判所は当然のことのようにこれを求めます。


またプロベイト手続きが完了した後に遺言書原本が返還されずにマン島裁判所にて保管されること、これも自筆証書遺言がこの世に唯一の原本であることを考えた場合、日本では考えられない取り扱いといえます。もちろん当該案件以外の相続で遺言書が必要になるケースは考えられるので認証済みのコピーの発行は可能です。おそらく欧米各国ではこの認証済みのコピーで手続きは事足りるものと思います。


上記より、少なくとも自筆証書遺言について欧米各国でプロベイト手続きを受ける際には少なくとも日本国内の相続案件はすべて手続き完了させた後に行う方がよいということになります。


いずれにせよプロベイト手続き自体が面倒なものであることは間違いないので可能であれば、受取人設定などできる限りの対策は生前のうちにしておくべきでしょう。




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